「土地神話」

バブル経済が弾け飛んで、いままさに平成不況の真っ只中。土地は永遠に上がり続けるという「土地神話」が崩壊し、世の中は借りたカネが返せない、貸したカネが返してもらえないという気まずい雰囲気。借金一千億円なんていうとんでもない人もゴロゴロ。山が高かった分だけ谷も深い。バブル華やかなりしころ、当時盛んだった地上げを回想して、ある不動産ブローカー氏が「これがおもしろいんですが、借地権者とは、坪一千五百万円で契約を交わすわけでしよ。でも、ノンバンクと契約する時には、坪二千万円で申請する。そうすると二千万円でおカネが下りたんです。もちろん、申請に契約書は見せますよ。でも、提出するのはコピーですから、うま-く数字だけ変える。一坪で五百万ですから、十坪の契約書でやれば、五千万円のカネが浮きます。それでロールスロイスを乗り回していた。それでも、あの時代は採算が合ったんです。しばらくすれば、土地は値上がりして、坪二千万円になっちゃった」同じくバブルの頂点で「ここで買わないと、もう一生家は持てない」という強迫観念でマイホームを購入した、あるサラリーマン氏も言う。「変な話ですけど、買う前から売る時のことを考えてるんですよ。マンションを探し歩いてた当初から、転売のことを頭に浮かべながら物件を見てるんです。最初はマンションから始めて、だんだんステップアップして最終的に一戸建てを買う、と。

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